手書きノートを活用して成果を最大化したい人におすすめの本のご紹介。
情報過多の現代社会で、手書きノートは驚くほど効果的なツールになります。
手書きノートの効果や方法を知りたい人におすすめ。
より効率的で具体的に分かりやすく解説された1冊です。
メモから最大限の成果を引き出す

ご紹介する本はこちらの
超ノート術 佐藤ねじ著
著者の佐藤ねじ氏はアートディレクター。
これまでに「ハイブリッド黒板アプリ Kocri」や「貞子3D2 スマ4D」、「しゃべる名刺」などの代表作があるアイディアマン。
そんな佐藤ネジ氏のアイディアとはどうやって出されるのか、が具体的に書かれた内容となっている本です。
天才ではなく「コツコツ派」のためのノート術
人気クリエイターには生まれつきの「天才肌」というイメージがつきものですが、本書の著者・佐藤ねじさんはそうではありません。
文化庁メディア芸術祭やYahoo!クリエイティブアワードなど多数の賞を受賞しながらも、地道なノート術を実践することでヒットを生み出してきた人です。
日々のメモを発想の種にし、自分らしい企画を次々にアウトプットする姿勢が本書の柱になっています。
「2軍ノート」から「1軍ノート」へ3段階の仕組み
佐藤さんのノート術は次の3つのステップで構成されています。
- 2軍ノート
毎日気になったことをコツコツ書き溜めるノート。会議や打ち合わせはもちろん、映画や本を読んだとき、子どもの言葉など、あらゆる場面でメモを取ります。 - 1軍ノート
2軍ノートから選りすぐったメモを膨らませて書き写す特別なノート。選んだメモをさらに掘り下げたり別のものと組み合わせたりして、アイデアを洗練させます。 - 頻繁に見返しアウトプットに活用
選ばれたメモを繰り返し読み返し企画や仕事に活かします。
著者はかつてツバメノートの横罫ノートを2軍ノートに使い、ページ上部5センチほどを「このノートで残したいものベスト3」でまとめ、ページ中央を縦線で仕切って左に事実、右に考察やアイデアを書きました。
また重要箇所を青、面白いアイデアをピンク、やるべきことを黄緑で色分けする工夫も紹介しています。
「レシートレター」に見るノート術の威力
本書で特に印象的なのが「レシートレター」のエピソードです。
レシートのメッセージ性に着目し、妻への感謝を伝える偽レシートを作るアイデアを1軍ノートに書き留めておきました。
実際にレシート風の手紙を作り、妻が11月22日(いい夫婦の日)にTwitterに投稿すると4万回以上リツイートされ、テレビ番組でも取り上げられるほど大きな反響を得ました。
何気ないメモがヒットの種になる例です。
デジタル移行と整理の重要性
最近の佐藤さんは手書きノートにこだわらず、タブレットPCとA4用紙を併用しています。
2軍・1軍ノートの考え方は変わらないものの、デジタルではタグ付けや検索機能で効率的に整理できるため、アウトプットの量を減らさずに済むといいます。
また、ノートやデジタルメモは定期的に整理して視点を変えることが大切だと語ります。
ずっと同じ場所に置きっぱなしだと目が慣れてしまい、新鮮さが失われるからです。
紙とデジタルの役割も明確にしています。
タブレットPCはアイデアを集約し整理するためのツール、A4用紙は思考を広げるための「発散」ツール。
手書きによる脱線やイラストが新しい発想に繋がると述べています。
こんな人におすすめの本

- ノート術を知りたい
- ノートから成果を出したい
- アイディアいっぱいのノート術を知りたい
- ノートからの発想方法を知りたい
今時手書きノート?
って言われそうですが、やっぱり何かをさっとメモったりアイディアを出したり考えたりする時には、手書きは強いです。
僕も手書き派でその効果は実感していますが、実際に仕事につながるような成果を発揮するまでには至っていません。
そんな同じ悩みを抱える人には、ぜひ読んでもらいたい内容が盛りだくさんの1冊です。
「超ノート術」のおすすめポイント

それではどんな内容なのか。
ポイントを絞ってご紹介いたします。
いつでもメモをとる習慣をつける
例えば、自分の子供が何か面白いことを言ったときに、「これは!」と思ってメモを取ります。飲み会で夜遅くにへべれけになっても、友人の何気ない一言に反応して「あとで使えるかも」と思って突然ビールジョッキのコースターにメモしたりするのです。
本書17ページより
手書きノートや手帳を使う人にはこれは必須のこと。
まずは、目に止まったことやちょっとした引っかかったことでもすぐにメモすることを習慣化するべきです。
文字に表しておかない限り、頭の中だけではいざという時にも発想はできないし、できたとしても時間がかかったりいい案が出ません。
僕もこれは賛成の部分。
常にアンテナを張っておき記録しておく。
大事なポイントです。
2冊のノートを併用する
ヒントは、博報堂ケトルのクリエイティブディレクターである鳴浩一郎さんの書いた本『嶋浩一郎のアイデアのつくり方』(ディスカヴァー携書)にありました。嶋さんは、選りすぐりの面白いトピックスだけを集めた1軍ノートを作っておき、企画のネタとして使います。いわば、ミュージシャンのヒットソングだけを集めたベストアルバムを作るようなものです。これを自分なりにやってみました。そして、普段のメモを取るノートのことを2軍ノートと呼びます。
本書22ページより
これはぜひ真似したい部分です。
大体はメモを見てそこから何かを生み出す作業が一般的ですが、佐藤ねじさんはそこからさらに発展させて記録しています。
いつものメモは2軍ノートと読んでいて、そこから発想を膨らませ別の1軍ノートというものに記録。
2冊併用の方法なら、いざという時に1軍ノートだけを見ればすぐにアイディアを取り出せます。

1軍ノートはイラスト付きで保存
具体的にはどうするか。まず、普段2軍ノートとして使っているものより高級で、ひと回り小さなモレスキンを1軍ノートとして使うことにしました。持っているだけでうれしくなります。そして、必ず自分の手書きイラストをつけて、ひと目でどんな内容かわかるようにしました。いわば、ビジュアルメモです。これは、自分が企画を提案するときに手書きイラストを使うことが多いので、アウトプットがすぐイメージできるようにしたものです。パラパラめくるだけで楽しくなり、また打ち合わせ中に人に見せると盛り上がる効果があります。
本書80ページより
1軍ノートにはイラスト付きのメモ。
実際に佐藤ねじ氏の1軍ノートが掲載されていますが、非常に分かりやすい。
これはすごいですよね。
もちろん自分に合った方法で箇条書きなどの1軍ノートでもいいとは言ってますが、やっぱりイラストだと1発でパーンっと内容が入ってきます。
下手でもいいからこれは真似する価値ありだと思います。
最後に

色々なノート術の本が出ていて私は今までに数々読んできましたが、佐藤ねじ氏のこのノート術はかなり参考になりました。
やっぱり文字だけだと後で見返した時に一瞬
うんっ!?
と思い出す時間が僅かでも出てきます。
でもイラストなら漫画を見る感覚でスーッと入ってきてすぐに思い出せる。
ノート術はどの方法が合うかは人それぞれ。
読み返してすぐにアイディアを取り出せ、いつでも楽しめるノートを作りたい人にはかなり参考になる1冊です。
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